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旧統一教会などの「宗教2世」が当事者団体設立 虐待や人権侵害の実情発信「問題根絶のため恐れず活動」

旧統一教会などの「宗教2世」が当事者団体設立 虐待や人権侵害の実情発信「問題根絶のため恐れず活動」

2022年12月7日 19時06分

「被害者の声を国に届けたい」と話す宗教2世ら=東京・霞が関で

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)などの信者を親に持つ「宗教2世」が抱える権利侵害の問題を広く訴えようと、20〜30代を中心とした2世らが、団体「宗教2世問題ネットワーク」を設立した。メンバーが7日に東京都内で会見し、「問題の根絶のため、子どもの権利と安全を守る体制を整備する必要がある。恐れず活動を続ける」と宣言した。

 団体は、旧統一教会とエホバの証人の信者を親に持つ2世11人で構成。信仰を理由とした児童虐待や人権侵害、生きづらさなど2世を巡る問題について、国会議員や政府との対話、交流サイト(SNS)での問題発信といった活動を進める。

 これまで2世の多くはSNSで個々に活動してきたが、副代表で旧統一教会2世の山本サエコさん(仮名)は「被害者の声を個人で国に届けるには限界がある。継続的に国との対話や要望を続けていくため、足場の構築が必要」と語った。

 代表でエホバの証人2世の団作(だんさく)さん(仮名)は、国会で審議中の旧統一教会の被害者救済法案には修正が必要とした上で、「与野党で妥協点を見つけてほしい。数十年放置されてきた2世の救済、悪質な団体への規制への道筋ができると期待している」と語った。(太田理英子)